今日も空が広い

アメリカの片田舎から思いつくままに…

ブック・ドクター

ツイッターとか見ていると時たま「XXなんてありえない」とか「○○とか絶対無理」などというようなコメントを見かけることがあります。

例えば「△△が嫌い」と書かれていれば、私だったら、自分はすごく好きだけど嫌いな人もいるんだなあ、なんて思うだけですが、すかさず「△△が嫌いなんてありえない」というコメントがついたり。

 

まじですか~

 

そういう人を見たりすると、もっと小説など読んでみたらいいんじゃないかな、と思ったりするんですよね。小説を読むと疑似的にでも自分じゃない誰かになれる。そこには自分だけじゃ感じなかった新しい感情や考え方に触れられる。本を読んでいるといかに世界は広く、人間の生き方は無数にあって、それはそれは複雑で豊かな感情のひだがあることがわかる。

 

でも突然本読んで、って言っても難しいですよね。

そこでブック・ドクターみたいな人がいたらいいな、って思ったんですよね。

精神科医が薬を調合するみたいに本を調合してくれる人。

 

悩み事を相談したり、これからこうなりたいなというようなことを話すと、本を推薦してくれるの。で、次の週にはその本について話し合って次の本を紹介してくれるの。

 

書店に行っても図書館に行っても人生読める本はほんの一握り。

それこそ世界中の本を集めれば膨大な数。

それを考えると、その人のその瞬間に一番効く本って絶対あると思うんですよね。

小説でも詩集でも学術書でも画集でもハウツーものでも。

あらゆる本を知っているブック・ドクターが今の自分に必要な本を調合してくれる。

 

日本でもアメリカでも(とすると世界中でも?)SNSによる断絶が起きていると感じます。

見ている現実が違う。分かり合えない。歩み寄りができない。お互い優しくできない。実際会って話せばもっとおだやかに話せるかもしれないけど顔の見えない相手だから語気が強くなってしまう。

分断の溝がより深くなっている。

悩ましい。

 

もっともっとたくさんの人が良質な本を読むしかないんじゃないかな、と思うんですよね。そのためにはブック・ドクター、だれかやってくれませんか~。