今日も空が広い

アメリカの片田舎から思いつくままに…

「トゥモローランド」を見て  **ネタバレあり**

数日前、Xboxで子供と一緒にこの映画をみて、なかなか面白いけど、なんだかフニャー、、、、と思っていたら、こちらの記事を読んで、とても同感したので、ちょっと書いてみたいと思います。

 

**ネタバレあり**

 

glasstruct.hatenablog.com

 

なんか私も腑に落ちない部分が多いのですが、私の理解ではこうです。

 

フランクとニックスは何か新しい科学的物質を発見して、それによって過去も未来も映像として見られるようになった。

 

そして、その物質を現在の地球上の人たちから収集して観察していた。

 

でも実は収集していただけではなく、何故かその映像を人々の無意識に投影していた(サブリミナルに)。

 

そうすることで、人々の不安をかきたて一層その悪夢を実現する方向に人を動かしていた。

 

 

 

映画で使っていた言葉は self fulfilling prophecy でした。

いい日本語訳がないのですが、調べてみると、「自己実現的予言」でしょうか。

(ううーん、もっといい訳がありそうな気がするのですが。。。思いつかない。。。)

 

よくアメリカで使う例としてはこんなものがあります。

 

ウェイトレスが、この客はチップがよくないな、と判断する。

サービスが悪くなる

チップが悪い

やっぱり私の予言はあたるとウェイトレスは思う

 

 

つまり、こうなるに違いない、と思い、それに伴った行動を起こすことでその予言があたる、という意味です。

これは結構、マクロ的にも当てはまる、というのは理解できると思います。

例えば、

 

これから景気が悪くなるに違いない

消費を控えよう

本当に景気が悪くなる

 

とか、

 

銃犯罪が増えている

危険な世の中だから私も銃を持とう

一層銃によるリスクが増えている

 

 

みたいな。

 

この映画の場合、悪夢のような画像を警告として受け止め、改善していれば問題なかったのですが、不安を煽るばかりで逆に一層他者に対して厳しくなり、自分だけは資源を搾取してのり切ろうとすることで逆にその悪夢を実現してしまう、、、、人間が陥りやすい、このアイロニーを表現しているのかなあ、と思いました。

 

(だからこそ、そういったネガティブをはねかえす、ポジティブであり行動力のあるケーシーが選ばれたのだと思いますが。)

 

で、このメッセージは確かに大事だなあ、と思います。

今アメリカでは大統領選が(まだまだ先が長いのですが〜はあ〜)始まりつつあって、まあ、とにかく不安を掻き立てる。

 

私も夫も、いやいや、30年前60年前100年前よりよっぽど現代社会のほうが良いよね???!と思うんだけど政治家なんかはその不安を掻き立てることが票につながる、と思っている。

 

そうした不安ばかりを掻き立てることに対する警告なのだなあ、と思う。

要はそれぞれが自分で考えろ、っていうことだと思うんだけど。

 

そう。

So which wolf are you feeding?