今日も空が広い

アメリカの片田舎から思いつくままに…

アメリカでの出産

前回これから初めて出産を迎える妊婦さん宛てに記事を書いたら、いろいろ出産時のことを思い出したので、ちょっと書いてみたいと思います。 

私が出産した病院は、出産時はまだ建てて1年ぐらいの新しい病院でした。検診の時は、先生のクリニックがあるオフィスビルに行くのですが、実際の出産時は、先生が提携している医療グループの病院に行き、先生もそこに来てお産をするという仕組みになっていました。

 

   そしてこの病院、できたばかりということもあり、広い個室にソファベッドもあってパートナーも泊まることができ、テレビ2台、WIFI完備というホテル以上の充実ぶりでした。(でも食事は悲しいくらいまずい。。。ここら辺にアメリカ人の優先順位が見えるかと思います。笑)部屋はLDRといわれLabor (陣痛) Delivery(分娩)Recovery(回復)がすべて同じ部屋で行われるというのが売りでした。

 

だいたい夜7時ごろ陣痛の感覚が数分感覚になり、破水かな、と思われるおしるしがあり、夫と病院に向かいました。そうしたら、すでに子宮口がすでに7cmも開いてるといわれ、「これは安産になるね!無痛も必要ないかもよ?」とナースに言われて喜ぶ私。確かにその時点では、まだそれほど「痛い!!耐えられない!!!」という感じではないので、そのままお部屋でセットアップ。

 

そしてそのまま2時間ほど陣痛続くわけですが、確かにどんどん痛くなってくる。間隔も近くなってくる。

 

でもあともう少しというところでどうしても開ききらない。。。

 

痛いーーー!!!

  

先生「かなり痛くなってきたよね。どうする?もうそろそろ無痛にしようか?」

 私 「お願いしますっ!」

 

ということで、背中に注射して無痛に。確かに痛みが消えたー。やったー!!

それからさらに1時間くらい?してようやく次の段階に―― 

 

みんな「PUSH!!!!!!!!

  

でもこれがなかなか出てこない。ちょっと時間の感覚がなくなってしまったので、実際どれくらいやっていたのかわからないですが、どれだけPUSH!!!!しても出てこない。

  

そうこうしているうちに、赤ちゃんの心拍数が下がり始めた。

  

先生「まだ大丈夫だけど、ちょっと赤ちゃんが疲れてきたのかも。帝王切開にしましょう。」 

  

そこでごろごろと手術室へ。夫も手術着に着替えてスタンバイ。すると

 

 麻酔科の先生「あれ?カメラは?出産の写真とらなくちゃ!」

  

夫あわてて部屋に戻ってカメラをとりに行く。帰ってくると、

  

麻酔科の先生「じゃあ、僕が写真取ってあげるから、カメラを貸して。だんなさんは奥さんの手を握っていて。」 

 

 ぎゅっと私の手を握る顔面蒼白のだんな。「痛い、痛い!手がきつすぎるよ!」と私。緊張気味に笑いあう私たち。

  

 

しばらくすると、「おぎゃーーーー!」

  

すかさずぱしゃぱしゃ、っと写真をとる麻酔科の先生。

(で、このとき撮れた写真がまた、アングルといい、タイミングといい、あんたプロか!っていうくらい上手な写真でした。笑)

  

生まれた~~~!!!!

  

そのとき夜中の2時。

  

すぐさま、赤ちゃんにタグがつけられ、これをはずさないで病院から出るとアラームが出るようになってるのよ、と説明され、赤ちゃんとご対面。でもその後すぐ、赤ちゃんの検診があり、私はまた病室に戻るためごろごろごろ~

 

 病室に戻ってきてしばらくしたら、赤ちゃんがおくるみに包まれもう一度ご対面。

 

その病院では、赤ちゃんとお母さんのスキンシップを促すため、赤ちゃんもお母さんもはだけて密着。 

 

ち、ち、小さい~

(いや、3,600グラムもあったので、そんなに小さいベイビーではなかったのですが。)

 

さっそく母乳指導が始まるのですが、赤ちゃんも疲れてるのか、あまり吸いたがらず。3040分くらいでしょうか、一緒にいた後、「とにかくお母さんも赤ちゃんも今はとても疲れているから、寝るように」、と指導されてナースは赤ちゃんを連れて戻っていきました。 

 

だんなは同じ病室のソファーベッドで眠り(そしてその後4日ほどずっと私と一緒に病室に泊まってくれただんな。本当に感謝!!!)、私も興奮している割にはやはり疲れもあって、結構すぐに眠ってしまったのを覚えています。

  

っと、こんな感じで、陣痛、無痛、帝王切開と、フルコース出産をしてしまいました。(その後もいろいろあったのですが。。。長くなったので、それは割愛。)

  

で、感想は?と聞かれれば、 

  

 「いやー、母子ともに健康なら◎じゃない?」

 

 (あ、しまった。結果主義のアメリカ脳に侵されいていることがばれてしまう。。。いや、プロセスも大事ですよね。プロセスも。)

 

でも思ったんですよね。たぶんなかなか子宮口が開かなかったのも、分娩に時間がかかったのも、赤ちゃんが大きかったからじゃないかと。私は150cmちょっと超えるくらいの小柄なので、やっぱりあの大きさはかなり無理がある。実は、母も私と妹を産んだときも3,600グラム越えで、母は、48時間以上も陣痛を耐えたらしいです。。。。。 

 

そして、麻酔科の先生が撮ってくれた写真をみると、へその緒がすごい太いんです!!そりゃ、たくさんの栄養が吸い取れるよね!っていうくらい。

(比較対象は、その後ネットで画像検索したくらいですので、頼りにはならにのですが、検索して見られた中では、一番がっちりしてる。笑)

  

それを見ると、しょうがないかな、と思う。 

  

もちろん、やはり自然分娩が一番いいと思います。母子にとっても、医療機関にとっても。でも選択肢がたくさんあるのは悪いことじゃない。

 

信頼する医者、病院で出産できてよかったな、と思ってます。