今日も空が広い

アメリカの片田舎から思いつくままに…

Let it go する力

アメリカにいると人の考え、価値観が変わるスピードが早いなあ、と思います。

 

例えばゲイに対する考え方。

私がいる保守的な州ですら、同性の結婚を認める認めないかということが現在討議されている。たぶんいずれ認められるだろう。

おそらく今後、学校の集まりとかでも二人のお母さん家族とか二人のお父さん家族が増えてくるんだろうな、と思う。

 

 

マリファナの販売も、今のところワシントン州コロラド州のみ合法になっているけれど税収とか犯罪率などを調査したらきっとほかの州でも合法になっていくだろうな、と思う。子供が大学生になるころには、タバコみたいに商業的に売り出されているかもしれない。

 

 

50年くらい前まではアメリカでも夫婦が殴りあいの喧嘩をするのがジョークとして受け止められていたらしいけど、今男が女を殴りそれが公表されたら即刻社会的制裁を受ける。

NFLフットボールのレイ・ライス選手が現在妻、当時フィアンセだった女性をエレベーターの中で意識なくすぐらい殴った映像がインターネットで公開され、即刻NFLから出場停止を受ける、というニュースがこの2週間くらい大きく取り上げられています。これについては別記事でも書きたいな。)

 

 

 

なぜ新しい価値観が次々と受け入れられるのか。

 

 

その理由のひとつにアメリカ人のLet it goする力があるのではないか、と最近考えています。

 

 

日本では映画アナ雪の影響でLet it goというと「ありのままで」という訳になるかと思いますが、私のイメージだとLet it goというのはぎゅうっと頑なに握っていたものを手放す、というイメージです。そして映画の中ではそれがエルサにとっては、魔法を隠した女王としてのあるべき姿だったので、それを手放してありのままになるのがLet it goだった。

 

 

このぎゅっと握っていたものを離すスピードが一般的に(あくまでも一般的にですよ、一般的に!アメリカといっても広いしふり幅が大きいので!ここ強調。)アメリカ人は早い気がします。

 

 

例えば離婚。

アメリカでは離婚している人が多く、離婚のプロセスはやはり時間がかかり泥沼になることも多いですが、離婚した後も子供は父親と母親の間を行ったり来たりするので、離婚後も関係が絶えることは無い。その際、元配偶者についていろいろ愚痴は言ったりするけど、結構普通に接しているんですよね。大抵の場合。いつまでも恨んでいない。こっちがびっくりするくらい。

 

例えば解雇。

離婚同様、やはり解雇された経験のある人も多い。夫も以前勤めていた会社を解雇されています。数ヶ月前までは大事なプロジェクトを任されており会社の社運がかかってるから、とか冗談半分、本気半分で言われていたのに、その後会社の方針が大きく変わってそのチームが全員解雇です。もちろん最初は怒ってましたがあんまり悲壮感は無いんですよね。その後経済の状態もよくなくてなかなか就職先が見つからず苦労したにも関わらす。

 

 

Let it go, move on, move forward

まいっか、しょうがない、次行こ次

 

 

が早い気がする。

 

過去にしがみつかないというか。

 

 

でも、これはやはり移民でできている国だからというのもあるのかな。以前も書きましたが。そもそも過去にこだわる人だったらアメリカに来てない、みたいな。みな大抵この数百年のどこかの時点で過去を捨ててアメリカに来ている。

 

 

で、基本的に過去にこだわらないから、例えば同性婚にしても過去許されていなかったというのは理由にならないんですよね。だから何?みたいな。それよりも未来を見ている。これから同性婚を許している社会と許されていない社会はどちらのほうがよいか。

 

 

だからどんどん社会が変わっていく。

 

 

ただ一言付け加えると、変わらないこと、歴史を大切にすることのよさ、美しさも、実際あるなあ、と思います。日本に行くと。