今日も空が広い

アメリカの片田舎から思いつくままに…

「母がしんどい」を読んで

どひゃー。
こんな強烈な人間がいるのか。
会ったことも見たこともない。

    と、思ったら、、、

アマゾンのレビュー見たらいるわいるわ。
「私の母親かと思った」という感想を持つ人々が。

ある意味、映画「ブラックスワン」のお母さんより怖いかも。
意味不明だから。
行動原理が。

こういう人と毎日暮らす、、、想像しただけで、涙がでる。





ではなぜ私がこの本を読んだかというと、私の母が母娘問題で悩んでいるからです。
私は祖母と一緒に暮らしたことがないので、母とは具体的にどのような関係だったかはよく分からないのですが、60超えた今も母は悩み続けています。
私からすると、もう会わないほうがよいのではないかと思うけれども、母としてはそう冷たくできないようで、すごいジレンマを抱えている。

もう嫌なのに嫌って言えない。


私にとって分かるのは、母にとって祖母が反面教師だったということ。

例えば、

母は、兄と弟にはさまれて、女一人だったので、勉強はできても高校までしか行かせてもらえなかった。(叔父二人は大学を出ています。)そのため母は、

  • 娘二人(私と妹)にはよい教育をさせたいという思いから高校から私立。
  • 兄と弟に差別されていたから、娘二人は決して差別せず、まったく同じように機会を与えた。
  • 祖母は仕事をしていたため、家事をいろいろさせられていたから、娘二人には家事はまったくさせなかった。
  • とにかくいろいろ習い事をさせた。(ピアノ、習字教室、お絵かき教室、などなど)

(まあこれくらい、その時代では当たり前だったかもしれませんが。)

母はとにかく早く嫁に行って家から出たかったようです。


思い返すと、確かに母も、数年に一回くらいのペースで、ものすごくヒステリーに怒り散らす、というようなことがあった記憶があります。そしてしばらくして落ち着いたあと、かなり反省して、怒鳴った私か妹に謝る、というようなことをしてました。


でも私の母は毒親でではないです。
私と妹に心から幸せになって欲しいというメッセージはしっかり受け取っている。
何より、大事な決断の時(私の場合は高校の選択と結婚相手でした)でたとえ最初反対していても、最終的には私の意志を受け入れ尊重してくれました。
本当に感謝しています。


私にも今子供がいますが、母がいっぱいの愛情をもって育ててくれたように、同じように育てたい、と思っています。


毒親をもつ女性が、母親になると自分も同じ事をしてしまうのではないかと苦しむ方も多いようです。もしかしたら私の母も苦しんでいたのかもしれません。

その苦しさは、毒を子供に移させまいとしてもがく苦しみかもしれません。
でもそのおかげで、私はその毒を全く受け取らなかったし、本当に感謝しています。

お母さん、ありがとう。